ちょっとした田舎で暮らす

ちょっとした田舎で暮らしています。虫や遊びや手芸とか日々の事を書いていきます。

タンポポの涙。未来の春の七草は六草になる⁉️

ニホンタンポポの花といえばこれですよね☺️?

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ニホンタンポポは、ざっくり分けると関東タンポポと関西タンポポがありますd(^_^o)

さらに細かく分けると約15種類、そこに亜種や変種などを入れると20種類になります🎶

タンポポは黄色く可愛いお花と言うイメージがある方が多いとおもいますが、九州や四国などはシロバナタンポポが主流で、タンポポのイメージは白い方も多いと思います☺️🎶

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↑写真のタンポポの花をよく見てみましょうd(^_^o)

1つの黄色い普通のお花に見えますよね?

でも実は、これは花の集合体なのです。花びら1枚が1つの花なんです!その小さな花達が集まり花の塊(頭状花)に進化してきたのです♪

なぜ?そんな進化が必要だったのかと言う疑問が出てきます🤔?

それは、1枚のこんな小さな花が1つ咲いていても目につきにくいですよねd(^_^o)

そこで、小さな花が集まって大きな花のように見せることで、香りや大きさで昆虫を引き寄せられる魅力を身につけた状態が今のニホンタンポポの姿なのですd(^_^o)

この小さな花びらの1枚の先は平らに広がり、付け根は筒状になっていて、中に雄しべと雌しべがあります🎶このような花の作りはニホンタンポポの最大の特徴なのです✨

 

春先。

花粉を昆虫たちに運んでもらって他のニホンタンポポの雌しべに花粉だらけの昆虫が触れることで受粉し、種子をつくります。こういった受粉のしくみをもつ植物を【虫媒花(ちゅうばいか)】と呼びますd(^_^o)

この様なニホンタンポポの性質は【自家不和合】といい、自分の花粉では自家受粉することができない為、必ず自分以外の花粉でないと種子を作ることができないのです。

 つまり、ニホンタンポポは、花粉を運んでくれる昆虫の手助けと、周りにニホンタンポポが群生していないと子孫数を増やすことができないのです!
 

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無事に昆虫が受粉してくれたタンポポは丸い綿毛をつけますよね☺️♪

あと綿毛部分は冠毛といって風に乗って飛ばされやすいよう羽毛に似た形をしています。

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↑夜明け前の蕾を閉じている状態のタンポポ
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↑その日の午前中のタンポポの様子

 

タンポポは天候が悪かったり、寒かったり、夜などは蕾を閉じてしまいます。冠毛も同じで、晴天になると閉じていた冠毛を元通りのふさふさに戻して春風と一緒に飛んでいきます♪

冠毛を見てみると、綿毛の下に茶色の小さくて細長い物がついています。

これはなんだと思いますかd(^_^o)

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実はこれ、タンポポの【果実(痩果)】なのです‼️🎶

つまり、この果実の中にタンポポのタネが入っているんですd(^_^o)

 

 

次に、タンポポの葉を見ていきましょうd(^_^o)

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タンポポの葉はギザギザの形が特徴的。

実はこの葉の形は育つ場所によって少し形を変えるのですd(^_^o)

例えば日当たりが悪い場所や日陰の場所のタンポポの葉は、ちょっとでも太陽光を多く浴びようとして葉の枚数を【少なく】します♪さらにギザギザのくびれ方が浅くなります🎶

多く葉っぱをつける方が良い様に思いますよね?でもタンポポは地面にへばりつく様な葉っぱの生え方ですよね?

だから葉が多いと重なり合って下の葉が日陰になってしまいます。だから1枚の葉っぱを大きくし、ギザギザを少なくする事で太陽光を浴び光合成の効率を上げるのですd(^_^o)✨

一方、日当たりの良い場所のタンポポは、十分光合成が出来きますが、葉のギザギザをよりクビレさせて下の葉にも光を取り入れるギッザギザの形になります✨

だから重なり合うように多くの葉を茂らせる様になります🎶

また、夏真っ盛りは他の植物もよく茂っています。その生存競争の草花の中で、草丈の低いタンポポはあまり光を浴びることができません😢

そこで、タンポポが取る行動とは、夏の間は葉を少なくして活動量を減らし耐えるという護身術を身につけてますd(^_^o)

そうして、秋頃になるのをひたすら待ち、他の植物の活動量が落ちてくると、また葉をギザギザさせながら茂らせて寒さや乾燥から身を守り冬を越しますd(^_^o)

 

ここまでタンポポは幸せそうに何処にでもあるイメージですよね?でもブログのタイトルにもある【タンポポの涙😢】とは何故なんでしょう🤔?

実はニホンタンポポは数が激減しています。

昔の日本のタンポポの総数と比較すると現在では約10%〜20%しか生き残っていません😢

「え?周りに沢山あるよ!」とか「公園や色んな場所で見かけるよ!」と思われた方が多いとおもいますが、実はそのタンポポは日本在来種のニホンタンポポでは無く、セイヨウタンポポという外来種なのです!💦


セイヨウタンポポはヨーロッパ原産で明治時代に日本 に入ってきました。

ニホンタンポポはゴボウのような長い根を一本地下へ伸ばすことが出来る田畑や、柔らかい大地に根付きます。しかし、このセイヨウタンポポは岩や石が多い荒れ地や、人工物の道路やコンクリートのひび割れなどでも生育できます。
だから特に人口密集している都市部で分布を広げました。 

ですので皆様が見ているタンポポセイヨウタンポポかもしれませんねd(^_^o)

■ここでニホンタンポポセイヨウタンポポの簡単な見分け方を伝授しますd(^_^o)■

メモを準備してください!←嘘です(*´꒳`*)💦

※↓ニュース画像を使ってます

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↑少し遠くからでもすぐに見分けられますd(^_^o)

一目瞭然なので、この写真だけ覚えておいてください。レジャーやピクニックやお家の周りなどで出会うニホンタンポポの比率を実体験してみてくださると少し楽しいかも(∩´∀`∩)♪

※混ざり合っているケースが多いので、ニホンとセイヨウの比率を数えて確認しておくと、翌年の生育分布が確認できて楽しいです🎶

 

 

ここまではまだ、ニホンタンポポはそんなに被害を受けていませんよね?

 

★では次はタンポポの生命力の比較です★

ニホンタンポポは春に一度だけ咲きます。しかも、良質な土壌を好むため、あまり都心で見かける事はありません。

一方、セイヨウタンポポは生命力が強く、開花時期は【3月〜11月まで】に何度も繰り返し咲きます。また、冬の寒い時期でも耐性が付いている個体も多く、真冬でも咲くセイヨウタンポポも存在します。
しかも!荒れ地や道路や住宅地の人の手が入っている乾いた土壌でもへっちゃらで、そんな環境も大好きなセイヨウタンポポなんです‼️

このセイヨウタンポポの強靭な生命力と繁殖能力は環境省で「生態系被害防止外来種リスト」に選定されていますd(^_^o)

 

ニホンタンポポは、農業地帯の宅地化やゴルフ場建設、様々な多目的施設の建設が進み、昔の様に群生し咲き誇っていた田園のような環境が無くなってしまった結果、ニホンタンポポは生息数を大きく減らしているのです。
あと、地球温暖化の影響で、ニホンタンポポなどの開花時期が早まってます。そうなってくると花粉を運ぶ昆虫の活動する時期とズレが生じてしまい、昆虫に花粉を運んでもらえず、受粉ができません💦だから出来るタネも減少しています😢

そんな環境変化でもセイヨウタンポポは【アポミクシス】と言って、受粉を昆虫に頼る事が必要ない種類ですd(^_^o)

つまりセイヨウタンポポは自分だけでタネを作ることが出来るのです‼️

昆虫の手助けや環境の変化などお構いなしなのです‼️💦💦

しかもしかも!1輪のセイヨウタンポポのタネはニホンタンポポの2倍以上の数で、しかも小さく軽いので沢山のタネを風にのせて遠くに飛ばすことが出来る為、一気に生息範囲を広げています。
 残念ながらニホンタンポポのタネは一粒が大きく重いので遠くに飛ばすことができないのです😭

しかし!この重いタネにも凄い日本的な強さと利点があります‼️

それは、根を深く大地に伸ばし、他のニホンタンポポとの受粉を繰り返し、少しずつ群生していく事による多様な耐性がついているので、寒さや暑さや病気の影響を受けにくい強い忍耐力を持つ遺伝子が受け継がれていますd(^_^o)

だからニホンタンポポは一気に絶滅してしまう事は少ないはずなのですが。。。その豊かな大地そのものが無くなってしまっています。

 

また、ニホンタンポポは温暖化とセイヨウタンポポの繁栄速度にはついて行けません。

いまや少し珍しい存在となってしまった1つの花がニホンタンポポなのです。

 

日本列島には、ニホンタンポポを含めた樹木や草花など約7000種もの植物が自然の中で自生しています。しかも、このうち3000種は日本にしかいない固有種の植物です♪

日本の様に四季があり、温暖多雨な気候と南北に長く、周りを海に囲まれしかも、3300メート
ルを超す富士山までの標高がある複雑な地形が、日本固有種の多様な植物を育て守ってきました。
しかし、すでに33種が絶滅😢

1700種の植物が準絶滅状態となっています。

つまり4種に1種が消え去ろうとしています。

 

日本人は昔から春の七草秋の七草など、季節の喜びを代表的な植物の七草で親しんで来ました✨

しかし、その1つであるフジバカマは、日本全土で行っている河川の改修開発工事の影響で次々と姿を消してしまいました。

未来には、春の六草となってしまうかもしれません😢

河川敷や湿地帯に自生していたサクラソウやムラサキソウも同様に激減しています。

また、農薬などが原因で水生植物の仲間が壊滅的に減ってしまっています。。。

この様に減少し珍しくなった植物は、価値が上がる為に更に人による盗掘や採取被害で住処を奪われ、今や絶滅危惧種に指定される事ばかりが増えています😢

雑草は人間にとっては邪魔な植物でも、保護すべきか駆除してしまうべきかは色んな考え方があると思います。しかし、確実に言える事は、植物は多様な昆虫のエサや住処となっていて、その1種類が滅べばそれにつながる多くの生き物に影響が及ぶことは駆除する人間側がよく理解しておく必要があると思います。

 

仮に1種類の生物Aが絶滅したとします、それは人類にダメージを与えられた事と同じ意味合いかもしれません。

どうしてなのかと言うと、大切なのは【生物相互の環境バランス】なのです。

 

その絶滅した生物Aが捕食していた対象生物B、その生物Bが極端に増え、その増えた生物Bが一斉に田畑の植物を食べたらどうなります?

葉っぱを食べる昆虫、さらにそれを食べる昆虫や鳥などの多様生物が自生しています。そのそれぞれの種のバランス(数)は、当然どの種も絶滅してしまわない適切な数に保たれてますd(^_^o)

このバランスの中で人間も共存するならば、計画的に密集栽培された農作物は少し食べられてしまうかもしれません💦

しかし、その発生した害虫を食べる為に色んな生物が生きる為に捕食を繰り返して、自然界が勝手に1番最適な数とバランスに抑制してくれるサイクルとなるのですd(^_^o)

 

※とまあ↑これは理想論かもしれませんね(*´꒳`*)💦

実際は毎日食卓へ供給されている野菜などは生産量と品質を管理された物ですので、農業に従事している方は気になさらないでください💦

 

【生物相互の環境バランス】がとれていると言う事は、つまり多様な種が生存している=人間にも安定した農作物の供給が出来る

 

という考え方もあるのだなぁと思ったりします( * ॑꒳ ॑*)✨

 

人間は農薬で害虫を押さえつけようとしますが、それはサイクルを大きく狂わせかねない、人間界に深刻なしっぺ返しが来るかもしれない可能性もあると言う事ですd(^_^o)

 

生き物が同時期に滅ぶ【大量絶滅】は、ここ5億年間で5回ありました。

しかし、地球はその5回の大量絶滅期を乗り越えてきました。

大型の恐竜を含め、多くの生き物が絶滅した
その原因としては火山爆発、小隕石衝突などで、なかなか避ける事が出来ない大自然災害でした。 

しかし、今は人類によって【6回目の大量絶滅期】がすでに始まっているのかもしれません。

 

 

当たり前ですが人間も地球に生きる生物の1つです。

同じ空気や水などを共有して共存しています。

 

ニホンタンポポの気持ちを察してあげられる唯一の生物が人間だと思います。

 

人間だけが、春の七草を六草にも八草にも出来るのですから🎶

 

ニホンタンポポを見かけたら✨そっと涙を拭ってあげてみては如何ですか☺️?

 

プランターやお庭で毎年笑顔を必ず見せてくれますよ🌼💕

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おしまい。